打道公毅 インタビュー

 

Q.どういうきっかけでこのお仕事に就かれたのですか?

 

A.
私は、団塊の世代ジュニアということもあり、就職が非常に厳しい時代でした。

もともとはシステムエンジニアを目指していましたが、ある企業の最終面接をしていただいた方より、
人と話をする仕事が向いているのでは?とアドバイスをされ、
その後、多摩地区の合同就職説明会で東京随一の大手専業葬儀社の専務に出会ったのがきっかけです。

実は、幼少の頃より母方の福島県にて葬列や土葬を経験するなど、
東京とは違う風習に触れていた影響も大きく、葬儀業界は兼ねてから興味がある世界ではありました。

 

Q.この仕事に就く前と、就いた後で、「印象が変わった事」「思っていたことと違った事」を教えてください。

 

A.
当時は知識も浅く、葬儀の流れが漠然とわかる程度でしたが、新入社員研修を経て、
また実際に葬儀に携わるようになってからは、
あまりの奥深さに驚いたことを覚えております。

大切な方を亡くされたご遺族の皆様に、満足していただく葬儀をお手伝いするには、
あまりに人生経験不足、知識不足であることを実感しました。

ですから、若いうちにできる限り多くの葬儀をお手伝いさせていただき、
幅広い知識を深めるとともに、一社会人として常に成長していく必要性を強く感じました。

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Q.葬儀屋さんて、具体的にはどんなことをするお仕事なんですか?

 

A.
不慣れな葬儀をされるご遺族様に対して、病院からのご搬送、宗教者手配、
お通夜、告別式、葬儀後などひとつひとつ、丁寧に説明しながら滞りなく葬儀を進行します。

また最近では、事前に準備をされる傾向も増えており、相談内容は多岐に渡ります。

葬儀は、地域性やそのご家庭の事情、状況などを踏まえ、最適な葬儀方法をご提案し、
亡くなられた故人様、ご遺族、お越しになる会葬者など
全ての方が満足できるお別れになるように、お手伝いをする仕事であると思います。

 

Q.この仕事で、今までで一番思い出に残った出来事は何ですか?

 

A.
葬儀の事前相談で、ご家族のお身体のアレルギー問題で、
食事、式場空間、線香の残留濃度、スタッフの喫煙者の可否など、
科学反応に関係すること全ての事柄を確認する必要があるお客様より
問い合わせを受けた時のことです。

そのお客様は、自宅近くの葬儀社に全て断られ、途方に暮れておりました。

たしかに、初めてそのご要望を伺った際には、かなり難しいと感じましたが、
故人様をきちんと送って差し上げたいという強い想いに対して、
なんとか力になれないかと感じ、各方面に確認し対応可能な方法を探した経験が
思い出深く残っていますね。

結果としては、ご依頼をいただき、滞りなくご要望通りの葬儀を終えることできました。

この時、事前準備をしていたからこそ、行えた葬儀もあると実感したことを覚えています。

 

Q.この仕事で、困ってしまった事や失敗談を教えてください

 

A.
この仕事をしておりますと、少なからず知人や友人から葬儀を依頼されることがあります。

その中で子供の時からお世話になった友人の父親を送ることになった時に、
最後のご出棺のアナウンスで感極まり、言葉が出なくなってしまったことがあります。

プロとしては失格なところではありますが、感情を抑えるのが難しかったですね。

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Q.いつもお仕事をされる際、一番気をつけていることは何ですか?

 

A.
ご依頼頂くご遺族様は、不慣れなご葬儀を前に、言葉にできないお気持ちや、
伝えられないことも多くあると思います。

葬儀社である私達は、今までの経験も踏まえ、亡くなった故人様、ご遺族、ご親族、
ご会葬にお越しになる関係者の方々など全ての方が納得いくご葬儀を提案出来るよう、
最善を尽くすことだと思います。

そのためには、様々な状況を確認し、ご遺族様にとって最適なアドバイスを行えるよう、
広い視野で考える姿勢と、専門的な知識向上を努めることが重要だと思います。

 

Q.いつもお仕事をされる際、一番嬉しい、やりがいを感じる事は何ですか?

 

A.
やはり、葬儀が終了した時にご喪家様より「頼んで良かった」などの
感謝の言葉をいただいた時でしょうか。

また、「ありがとう」のお言葉はやはり仕事冥利に尽きますね。

その方のお力になれた、お役に立てたと実感できた瞬間が一番うれしく感じますし、
それが原動力になっていると思います。

 

Q.いつもお仕事をされる際、一番疲れる、大変だと思うことは何ですか?

 

A.
仕事に集中しておりますと、不思議とあまり疲れたと感じないのです。

そのかわり、休みを頂くと逆に体調が悪くなることもあります。
ですので、休みの時に体調を崩さないよう、気をつけてます。

 

Q.あなたが考える、「理想のご葬儀」とはどんなものですか?

 

A.
亡くなられた故人様を中心に考えた葬儀を、残されたご遺族様と一緒に考え、
ご縁があった全ての方が満足いく、納得できる葬儀を行えた時ではないでしょうか。

残されたご遺族様の想いをかたちにし、故人様のお人柄や
今まで知らなかった一面を知りえる葬儀は、ご遺族の心の慰めに繋がると思います。

ご参列された全ての方から、「いい葬儀だった」と
感じてもらえるような葬儀が理想だと思います。

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Q.葬儀会社や葬儀業界は、今後社会のためにどうになっていくべきだと思いますか?

 

A.
ここ最近の傾向は、少なからず悪い方向に向かっていると感じています。

以前は、地域のコミュニティもしっかりと存在し、葬儀もその地域の方と協力し、
相互扶助の精神で行っていた背景があったと思います。

しかし、現在では高齢化も加速し続け、単身化なども社会問題となっております。

この葬儀業界も、様々な新規参入の企業が発生し、一部では極端な価格競争で、
安かろう悪かろうではないですが、
低いサービスになっている葬儀が生まれつつあるとも言われております。

また、宗教観も大きく変化している背景もありますよね。
お寺様と昔のように生活に密接に関わるようなお付き合いは少なくなっていますよね。

特に都心部では顕著に表れているのではないでしょうか。

また、今までの葬儀は、高度成長期に合わせ、豪華に、華美に肥大化し、
高額な費用がかかる葬儀が多くなっていたことが、
葬儀会社への不信が生まれるきっかけになったと思います。

これからの葬儀業界は、この状況を真摯に受け止め、押しつけ的な営業ではなく、
細かく丁寧に必要なもの、不必要なものをきちんと説明させて
いただく誠実な姿勢が重要であると思います。

また、宗教者や地域社会、行政などとも、今後の長期高齢化の社会について
連携を図って行く必要もあると思います。

より良く生きていくためにも、改めてこの日本の葬儀という良い精神文化を
次世代に伝える役割を担って参りたいと考えております。

 

Q.ご趣味や好きな事、得意な事は何ですか?

 

A.
趣味が多くて困る程ですが、子供のころから好きなものは車と釣りでしょうか。

趣味が高じて大型けん引免許、小型船舶2級まで所持しております。

また、DIYも好きですから、マニアックな工具もたくさんあります。

得意なことは、初対面の方とも緊張せずお話ができることでしょうか。
昔はあがり症だったのですが、
いつの間にかどなたでも話しかけてしまうようになっていました。

ただ、少し困っていることがありまして、
どこに行ってもお店の店員や従業員などに間違われてしまいます。

話しかけ易い雰囲気が出ているのか、牧場で遊んでいたら、
飼育員と勘違いをされた時には、自分もびっくりしました。

 

Q.お休みの日は通常、どんな過ごされ方をしますか?

 

A.
最近は家族サービス優先で、あまり趣味の時間を作っていないですね。
ですが、昔のように没頭するほどの欲求が少なくなってきましたので、
程よいレベルで、楽しんでます。

 

Q.小さい頃や学生時代はどんな子でしたか?

 

A.
ひとつ下に従弟がおりますが、あの二人はろくなことをしないと
親戚中から言われておりましたので、やんちゃだったのでしょう。

学生時代は、水泳と剣道に夢中になっておりました。

 

Q.遠い将来ですが、ご自分のご葬儀はどんなご葬儀にしたいですか?

 

A.
以前、相談会で私が亡くなったと想定し、イメージ祭壇を作ったことがあります。

ですが、現在では少し考え方が変わってきました。

特に祭壇に関しては、送る側の人間が決めて貰えれば十分だと思っております。

現在は、今まで数多くの葬儀をお手伝いさせていただいたことで、
私の家族が困らないような準備をしてあげたいと考えています。

例えば、遺影写真ですね。

男性は特に写真が少なく、ご遺族の方が苦労しております。

ですので、この写真で遺影を作って欲しいと常に準備しておくことと、
呼ばなければならない関係者のリストを常に更新しておく。

おそらく、これだけで残される家族は大分楽になると思います。
いまのところ、これぐらいですね。

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